BRAND STORY
普段何気なく掛けているメガネにも、
素材やデザインにおける進化の歴史があります。
デザイナーや職人ら、多くの人々が試行錯誤を
繰り返し、今の形を築きました。
今回は、実用的なものから装飾的な意味合いを
帯びるに至った、1920年代から1970年代に
スポットを当て、
歴史背景を
ジンズの新作とともに紐解きます。
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1920s
大量生産・大量消費により、自動車、映画、ラジオなどが普及した”狂騒の20年代”。
ジャズやダンスが流行し、アート・カルチャーも隆盛を誇りました。
当時は実用的であることが社会的に受け、金属製のメガネが支持されるように。
ディテールとしては、鼻パッドがない一山タイプや、乗馬に適した縄手が流行しました。
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1920s
当時多く見られた、シンプルかつ丈夫な構造のメタルフレーム。
丸くて小さい玉型に、細いテンプルが知的で繊細なイメージを醸し出します。
鼻パッドがない一山タイプに、テンプルエンドは柔らかく仕上げた縄手を採用。
ブリッジには細やかな唐草模様の彫金を施し、クラシックな装飾性を再現しています。
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1930s
世界恐慌で幕を開けた1930年代。
それまで、ファッションの中心といえばパリでしたが、ヨーロッパを覆う不況のために一時停滞。
一方のアメリカでは黄金期と呼ばれたハリウッド映画の影響で、サングラスが流行。
また、プラスチック製造の技術が向上し、金属素材との融合という動きも盛んに見られるようになります。
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1930s
フロントをプラスチックでぐるりと縁取りしたいわゆるセル巻きと呼ばれるタイプの一本。
フロントに巻かれたプラスチックはシックなマーブル模様で、そこはかとなくラグジュアリーさを醸し出します。
ブリッジやヨロイの部分の彫金も高級感を後押し。全体的には細身で軽く、長時間掛けても疲れにくいのも特徴です。
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1940s
1940年代前半は、戦争の時代。
男性が戦場へと向かい、女性の社会進出も急速に進みました。
また、第二次世界大戦の影響で、アイウエアもファッションも簡素な構造と落ち着いたカラーが主流に。
プラスチックの生産技術がさらに向上し、アイウエアでは、フルプラスチックのフレームも登場し、人気を博します。
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1940s
第二次世界大戦下で見られたような、シンプルな作りのフルプラスチックモデル。
ボリュームと玉型を現代的に見直したデザインで、かける人の個性を引き出します。
また、カラーバリエーションにも力を入れています。
ブラックやデミアンバーなどの定番カラーから、トレンドを感じさせるピンクマーブル、クリアまで豊富に展開。
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1950s
1950年代になると顔立ちをより良く見せるデザインが取り入れられるように。
サーモントフレームは公民権運動を主導したマルコムXら著名人に愛されたモデルです。
大戦の反動により華やかな色を用いたメガネも増加。マリリン・モンローが映画の中で見せた両端が吊り上がったフォックス型メガネも人気を集めました。
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1950s
この時代を象徴するサーモントフレームをモダンなデザインと素材でアップデート。
通常はアセテートのハーフリムを、非常に軽く、なおかつ強度のあるチタンで表現したバイカラーフレームです。
テンプルは、繊細なフロントとバランスを取るように密度の高い彫金を入れて、ヴィンテージ感をさりげなく演出しています。
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1960s
プレタポルテの登場により、ファッションの世界が大きく変わった1960年代。
富裕層のものであった装飾性の高いアイテムが広く受け入れられるようになります。
アイウエアでは、プラスチックのレンズ製作技術が向上。
これによってデザインの幅が広がり、玉型が大きく存在感のあるビッグフレームの登場につながります。
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1960s
1960年代に一世を風靡したビッグフレームをベースに、現代のファッションにフィットするようにリサイズ。
フレームそのものには、ビッグフレームのテイストをしっかりと感じられるように適度に厚みを残しました。
ボリューミーなデザインは、トレンドであるビッグシルエットのファッションアイテムとも好相性です。
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1970s
ベトナム戦争の反対運動が生んだカウンターカルチャーは、さまざまな分野に波及。
ヒッピームーブメントにもつながり、花柄や民族的な要素を取り入れたフォークロアスタイルや、ボヘミアンルックなどが流行します。
アイウエアのデザインも百花繚乱で、原色を多用したマルチカラーフレームなども登場します。
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1970s
さまざまなデザインが花開いた1970年代を思わせる、遊びを取り入れた一本。
その遊びはどこかというと、ヨロイ側にあるレンズとフレームの隙間。
当時はもっと派手な装飾として取り入れられていましたが、ジンズでは、より掛けやすくアレンジ。人と被らないデザインやトレンドを求める方におすすめの一本です。