2026/09/03

JINSと大阪大学大学院医学系研究科の共同研究論文が、世界的権威を誇る眼科学・視覚科学誌「IOVS」に掲載

株式会社ジンズ(以下JINS)と、国立大学法人大阪大学(以下大阪大学)大学院医学系研究科・医学部 社会医学講座 公衆衛生学は、JINSが保有するメガネ販売のビッグデータを活用した屈折状態(近視、乱視、老視)に関する共同研究に取り組み、眼科医療に役立てていただくことを目指しています。
この度、川崎良教授(大阪大学大学院医学系研究科 社会医学講座公衆衛生学 教授、医学部附属病院AI医療センター 副センター長)との「近視における疫学研究」の論文と、高静花准教授(大阪大学大学院医学系研究科 視覚先端医学 寄附講座准教授)との「乱視における疫学研究」の論文が、世界最大の眼科・視覚科学研究学会であるアメリカ視覚眼科学会(ARVO)の公式機関誌で、国際的に最も権威ある学術雑誌の一つ、「Investigative Ophthalmology & Visual Science(以下、IOVS)」にて発表されました。両論文は、これまでにない大規模なメガネ販売ビッグデータを用いた解析が評価され、同誌への掲載に至りました。

産学連携で科学的根拠に基づくイノベーションを探究。日本初※の臨床研究で貢献!

JINSは、サステナビリティコミットメントの一つに「近視をなくす。目を通じた、幸福の追求を。」を掲げています。これまで、ブルーライトから⽬を守るアイウエアや、⽬に必要とされる光のバイオレットライトを選択的に透過するレンズ、社会課題でもある睡眠の環境を整えるアイウエアなど、産学連携によってアイウエアの可能性を広げる、革新的な商品を生み出してきました。2021年には、医療・研究・教育機関との連携でイノベーションを探究する組織「メディカル戦略部(当時:ヘルスケア事業部)」が発足。眼科医やアカデミアなど専門家と連携し、科学的根拠に基づいたイノベーションをより深く探究しています。
こうしたなか、2024年に大阪大学大学院医学系研究科と共同研究を開始。社会医学講座公衆衛生学の川崎良教授に加え、脳神経感覚器外科学(眼科学)の主任教授である西田幸二教授の監修のもと、視覚先端医学の高静花寄附講座准教授と進めてきました。従来の研究の多くは、限られた地域や年齢層が対象という課題がありました。一方、今回の共同研究では全国47都道府県に展開するJINS店舗で取得した、膨大な匿名化されたビッグデータ(度数情報および購入者属性)を活用。従来の研究とは異なる大規模かつ多角的な視点から分析を行い、屈折状態の疫学的特徴の変化と、それに伴う視力障害のリスクに関する貴重な洞察から、有益なエビデンスを提供することで、眼科医療への貢献を目指してきました。なお、メガネ販売のビッグデータを活用した臨床研究は日本初※の試みです。

※自社調べ

近視は30歳頃まで進行。20歳で約2割が軽度・中等度の乱視。共同研究で明らかに。

今回、IOVSに川崎良教授との「近視における疫学研究」および、高静花寄附講座准教授との「乱視における疫学研究」という2つの論文が掲載されました。
「近視における疫学研究」では、メガネを購入した6歳から35歳までを対象に、近視度数の年齢分布や変化速度などを解析しました。その結果、「近視は30歳頃(男性30歳、女性29歳)まで進行」、「近視の進行速度が最も速いのは6~7歳」、さらに「10歳未満の学童で既に1.3%が強度近視」ということが示されました。この結果は、早期による近視進行抑制がいかに重要であるかを改めて浮き彫りにしています。また「乱視における疫学研究」では、6歳から89歳までの購入データを基に、年齢別の乱視の割合や乱視軸の推移、左右差の分布を明らかにしました。これにより、「10歳から割合が増え、20歳で約2割が軽度・中等度の乱視」、「50歳以上で乱視が急増し、加齢とともに直乱視から倒乱視へ変化」、「乱視保有者の約9%は左右で非対称な乱視度数(1.00D以上の差)を持つ」ということが確認されています。これらの知見は、年代を問わず乱視を正確に検知し、適切に矯正することの重要性を再認識させるものとなりました。
今後もJINSは、アイウエアに長年たずさわってきた企業の使命として、専門家と連携し科学的根拠に基づいた探究により、人々の目の健康の向上をはじめ眼科医療の発展に貢献してまいります。