広島と東京を拠点に、建築をはじめとする多彩な活動で注目を集める建築家の谷尻 誠さん。JINSの旗艦点である「JINS原宿店」も彼が代表を務めるSUPPOSE DESIGN OFFICEの代表作の一つですが、その真骨頂は何気ない日常から、あっと驚く発見を引き出すその“目”にあると言えるでしょう。そんな谷尻さんは、年齢とともに訪れる目の問題をどう考えているのでしょうか。年齢やシーンを選ばないファッション性と、薄くて軽いスリムなデザインの「JINS READING GLASSES」をかけて広がる、谷尻さんの“新しい視点”とは。
ー建築や空間の仕事を通して、訪れた人にどんなことを
伝えたいと考えていますか。
“視点を変える”ということですね。
例えば「JINS原宿店」の空間は、眼鏡を並べた木箱を積み上げながら、天井にある程度低い部分を設けることで、高さを感じられるように設計しました。あえて低さを作り出すことで、逆に高さが際立つわけです。人間は広さや高さを目で認識しますから、そこから新しい感覚を生み出すことができます。
ー建物や空間だけでなく、“新しい視点”を作り出している、
というわけですね。
はい。日頃から、人と違うところばかり見ようとしています。もともと僕は勉強もできなかったし、落ちこぼれなんです。
でもだからこそ、色々な人に共感してもらえる方法論を見つけられるはずだと思っています。みんながよくないと思っているものにこそ、実は価値があるんじゃないかとか。そういう意味では、超ポジティブなんです(笑)
ーまさに物事を“見る目”の問題ですね。
眼鏡というアイテムや、目の悪い人が物を見る仕草に、憧れさえ覚えます。それで、日頃からファッション感覚で伊達眼鏡をよくかけているんですよ。
ー「JINS READING GLASSES」を実際に手に取ってみて、
いかがでしょうか。
すごく軽いですし、折りたたむとこんなに薄くなる。デザイン的にもバリエーションがあっていいですね。いわゆる老眼鏡という言葉からは、まったく想像できない感じ。個人的には、このデミ柄のものが気になりますね。
ー全国各地の現場を身軽に飛び回っているだけに、
持ち物にもこだわりがありそうですね。
ハンドキャリーひとつで海外にも行きますから、眼鏡ひとつにしても、かさばらないのはありがたいです。それにとても軽いので、かけ続けてもこめかみが痛くならないし、疲れないのがいいですね。
ーこれまでのいわゆる老眼鏡と比べてみて、どんな印象をお持ちですか。
デザイン的にも、普通の眼鏡としてまったく違和感がないですね。無駄なものが削ぎ落とされたミニマルなデザインだと思います。そもそも、僕は老眼に対して悪いイメージは持っていません。ちゃんと年齢を重ねて大人になる過程の中で、眼鏡をかける所作をひとつ取っても、その人の人となりが表れてくる。やがてそれが素敵な大人の所作になる。僕もようやくそういう年齢になったということで、また新しい世界が拓けてくるんじゃないかな、と思います。
JINS READING GLASSESは、お手元が見づらくなってきた方のためのリーディンググラス(老眼鏡、お手元用メガネ)です。
11種類のスタイリッシュなデザインを 1.0, 1.5, 2.0の3つのデザインで展開。 ブルーライトから目を守るJINS PC レンズ(パソコン用レンズ)搭載。