


メガネの起源となるフォルムを探る
「round」というコンセプト
メガネの歴史を振り返り、初期のものはラウンド型であることを発見しました。レンズの形状から導かれた形ですが、考えてみると子どもたちが自然と描くメガネもラウンド型であるわけです。
また、リサーチをして気づいたのは、ラウンド型のメガネは世界中の多くの人の顔になじむということです。
私たちはメガネをかけていることで知られる多くの有名人を研究しました。建築家のル・コルビュジエ、インドのマハトゥマ・ガンジー、ジョン・レノンやスティーブ・ジョブスもそう。デザイナーでは、私にとってのアイコン的存在、イタリアの巨匠、アッキレ・カスティリオーニがいます。
このようにラウンド型のメガネとは、メガネの歴史をその起源にまでさかのぼることができるアーキタイプ(原型)であると同時に、現在も適切で新鮮な感覚を覚える形なのです。ラウンド型のメガネは、最も包括的な形でありながら、誰がかけても特別で、独自の印象を与えます。興味深い点ですね。
実は私が初めてかけたメガネもラウンド型でした。この時はメガネによる自分のイメージづくりなどは考えておらず、最もシンプルなデザインを選択した結果だったのですが…。
メガネをかけ替える楽しみがある現代では、ラウンド型メガネのさまざまな楽しみ方があると思います。