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すべてのラインには意志が必要 - All lines must have it’s own purpose.

アイウエアができること。その可能性を広げたい。もっと快適で、魅力があり、暮らしを豊かにしてくれる。JINS DESIGN LAB.は、わたしたちの考えるこれからのデザインを、追求し続けるプロジェクトです。

How eyewear can enrich life.  The possibilities still lie open before us. JINS DESIGN LAB. continue to push the envelope of innovative designs that bring extra comfort, glamour and richness to life.

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すべてのラインには意志が必要

All lines must have it’s own purpose.

今回は、アイウエアを構成する要素の中から「ライン(線)」にフォーカス。プロダクトデザイナーの角田陽太氏がデザインを手がけたセルロイドフレームを題材に、ラインに対するJINSの新たなこだわりを検証する。

EPISODE

  • 01:ニュートラライズからはじめる
  • 02:セルロイドを美しく見せるライン
  • 03:すべてのラインには意志が必要
  • 04:アイウエアの無限の可能性

ARCHIVE_01 LINE EPISODE 01

ニュートラライズからはじめる

気鋭のプロダクトデザイナーとして国内外で注目を集める角田陽太氏。
過度に主張することなく、使う人の日常にさりげなく溶け込むデザインを得意とする角田氏が、プロダクトを生み出す際に何よりも大切にしていること。
それは、“そのモノの本来の在り様”について考えることだという。
今回アイウエアを初めて手掛けるにあたって、まず最初に行ったのもラインをはじめとしたすべての要素を一から見つめ直す作業だった。

「取り立てて人々の生活を革命的に変えるようなデザインである必要はないと思っています。メガネを作るのであれば、メガネはどうあるべきモノなのかを模索し、デザインの足し算や引き算をしていく。自分にとって、それはニュートラライズ、つまり“ニュートラルにする”ということで、どんなプロダクトを作るときでもそのキーワードは常に強く意識しています」

A: Home Beer Server / KIRIN / 2015  B.C: Common / Tokyo Saikai / 2014

ARCHIVE_01 LINE EPISODE 02

セルロイドを美しく見せるライン

<セルロイドの新しいアイウエアを作る>という今回のプロジェクトのテーマはJINSからの提案だったが、角田氏にとってもセルロイドは思い入れの深い特別な素材だった。「古いモノが好きで昔からいろいろとコレクションしているのですが、セルロイド製の小物入れもそのうちのひとつです。ラインや質感に、時が経っても淘汰されることのない美しさを感じるんですよね」

そんなセルロイドの持つ普遍的な美しさをアイウエアに落としこむべく、JINSとともに“メガネらしいメガネ”についての検証を重ねながら、デザインや図面のブラッシュアップが行われた。「北垣内さん(JINSデザイナー)には“メガネはこういうモノなんです”と教えてもらいながら、同時に僕からも“いや、そうである必要はないんじゃないですか?”という提案をたくさんさせていただきました。そんなふうに、JINSさんと二人三脚で進められたのが良かったし、どのフレームもそのサジ加減がうまく行ったと思います」


ARCHIVE_01 LINE EPISODE 03

すべてのラインには意志が必要

角田氏のデザインの特徴である、ディティールの妥協のない作り込み。
とりわけラインへの徹底したこだわりは、JINSのアイウエアによりいっそうの上質さをプラスすることとなった。「良いデザイン/悪いデザインというのは主観的で抽象的なものですが、正しいデザイン/正しくないデザインというのはあると思っています。それは、もちろんラインについても言えることで、すべてのラインが意志のあるものでないとダメなんです。特にメガネはほんのちょっとラインのニュアンスが変わるだけで、掛ける人の表情をガラリと変えてしまう。その点については非常に気を遣って試行錯誤を繰り返しました」

なかでも、仕上がりの美しさにもっとも心血を注いだのが、フロントからテンプル(つる)にかけてのラインだったという。「図面上では、テンプルを開いたときにフロントからテンプルにかけて一直線になっているのに、実際に試作品を作ると(2つのパーツから成り立つため)フロントの傾斜角の影響でキレイにつながらないことが多かったんですね。ただ、だからといって、フロントとテンプルを一旦くっつけた後に調整するのは僕からすると妥協なんです。フロントもテンプルも、すべてのラインやボリュームが計算され尽くされた必然的なものであるべきであって、“慣らして調整する”というのは偶然であり、帳尻合わせです。そういったデザイン上のノイズを丁寧に取り除いていくことが、たくさんの人に長く愛着を持って使ってもらえる大切なポイントだと思っています」

ARCHIVE_01 LINE EPISODE 04

アイウエアの無限の可能性

「(今回のプロジェクトを終えて)メガネはデザインを含めてまだまだやれることがあるプロダクトだということがわかりました。たとえば、音楽って限られた音階の中で過去にたくさんの曲が作られているのに、いまだに人の心を打つ新しい曲が生まれていますよね。同じように、メガネも見た目の奇抜さや斬新さがなくても、メガネの本来の在り様を追求することで新しい価値を生み出せると思いました。もちろん、今回手がけた4型は、現時点で自分が作ることのできるメガネとしてすごく良いモノに仕上がったし、ラインについても“角田の線”といえるモノになったと思うので、とても満足しています」

一方、JINSもまた角田氏との共同作業によって大きな気づきを得たようだ。デザイナーの北垣内は言う。「今回作ったウエリントンとボストンウエリントンは、テンプルの下側のラインが直線のようでいて、実は3000Rという微妙な数値でカーブしているんですね。角田さんからはかなり細かい部分にもRの指定がありました。そんなふうに、ラインやボリュームといったメガネ全体の調和を整えることで、普遍的な美しさやメガネとしての新たな価値を生み出せるというのは、JINSにとって非常に学びが多かったです」

角田氏がJINSとの取り組みで見出したアイウエアのさらなる可能性。
それは、まさにJINS DESIGN LAB.のコンセプトと共鳴するものであった。
今回のプロジェクトを通じて、その想いはJINSのクリエイションの中にも深く浸透していくだろう。

PRODUCT

CELLULOID by Yota Kakuda - ¥18,000+税 - 徹底的にニュートラライズし、セルロイドの美しさを際立たせたライン

PROFILE

角田 陽太

仙台生まれ。2003年渡英、さまざまな事務所で経験を積む。2007年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)を修了。2008年帰国後、無印良品のプロダクトデザイナーを経て、2011年YOTA KAKUDA DESIGNを設立。国内外でデザインを発表しており、受賞歴はELLE DECORヤングジャパニーズデザインタレント、グッドデザイン賞、ドイツ・iFデザインアワードなど。
//www.yotakakuda.com/